届いたばかりの圧縮マットレス。「今夜からすぐにでも使いたい」という気持ち、よく分かります。でも、まだ完全に膨らんでいないのに寝てしまっても、本当に大丈夫なのでしょうか。
新しい圧縮マットレスが届いた日、すぐにでも使ってみたい気持ちになりますよね。「でも、まだ完全に膨らむ前に寝てもいいの?」と、こんな疑問が浮かんでいませんか。
結論から言うと、マットレスが膨らむ前に寝ても製品が壊れる心配はほとんどありません。ただし、本来の反発力や寝心地が発揮されず、体に違和感を覚える可能性はあります。
ご安心ください。この記事を読めば、圧縮マットレスの復元時間や開封後の正しい使い方がわかります。
さらに、早く戻すコツや匂い対策、ニトリ・IKEA製品の復元目安まで、購入後に失敗しないポイントをドーンと解説します。
マットレスが膨らむ前に寝るのはOK?復元時間と開封後の手順

圧縮マットレスが届いて、すぐにでも新しい寝心地を試したいと思うのは自然なことです。しかし「膨らむ前に寝ても大丈夫なの?」という疑問が浮かびますよね。
開封直後のマットレスで寝ても良いのか、完全に復元するまでの時間、そして開封から設置までの正しい手順を詳しく解説します。
【結論】マットレスが膨らむ前に寝てもいい?
結論から言うと、マットレスが完全に膨らむ前に寝ても、製品が破損するような大きな問題につながることは稀です。ただし、これはあくまで短時間の仮眠などに限った話で、長時間の睡眠はおすすめできません。
なぜなら、マットレスが膨らみきっていない状態では、本来の反発力や体圧分散性能が十分に発揮されないからです。
結果として、底付き感があったり、体が沈み込みすぎて寝心地が悪く感じられる場合があります。特に、腰や肩などに負担がかかり、朝起きた時に体の痛みを感じる原因にもなりかねません。
快適な睡眠環境を整えるためにも、基本的にはメーカーが推奨する復元時間を待ってから使用を開始するのが安心です。
圧縮マットレスの復元にかかる時間の目安
圧縮マットレスが本来の厚みや硬さに戻るまでの時間は、製品の素材や構造、そして環境によって異なります。多くのメーカーでは、開封してから約24時間から72時間で完全に復元すると案内されています。
ただ、これはあくまで一般的な目安です。実際には、開封後すぐに90%程度まで復元し、残りの数パーセントがゆっくりと時間をかけて膨らんでいきます。
| 復元率 | かかる時間の目安 |
|---|---|
| 約90% | 1〜3時間 |
| 約95% | 24時間 |
| 97%〜100% | 48〜72時間 |
特に気温や湿度が低い冬の寒い時期は、マットレスの素材であるウレタンフォームが硬化しやすいため、復元に時間がかかる傾向があります。
逆に夏場は比較的早く膨らみます。焦らずに、マットレスが本来の性能を発揮できるまで待つことが大切です。
マットレスの圧縮を早く戻すための3つのコツ
部屋を暖める
室温を20℃以上にするとウレタンが柔らかくなり、膨らみやすくなります。
空気に触れさせる
壁に立てかけるなどして、マットレス全体が空気に触れる面積を増やします。
優しく揉む
復元が遅い部分を、傷つけないように手で優しく揉んで刺激を与えます。
推奨時間を待つのが基本ですが、少しでも早くマットレスの復元を進めたい場合に試せるコツが3つあります。
- 部屋を暖める: ウレタン素材は温度が高いほど柔らかくなり、膨らみやすくなる性質があります。室温が低い場合は、暖房をつけて部屋全体を20〜25℃程度に暖めてみましょう。空気の通り道を作るようにすると、より効果的です。
- マットレスを立てかける: マットレスを壁などに立てかけて、空気に触れる面積を増やすのも一つの方法です。全体に空気が行き渡りやすくなることで、復元を促進する効果が期待できます。ただし、不安定な立てかけ方は変形の原因になるため注意が必要です。
- 手で優しく揉む: なかなか膨らまない部分や、硬くなっている箇所があれば、手で優しく揉みほぐすように圧力をかけると復元の手助けになります。強く押しすぎると中材を傷める可能性があるので、あくまで優しく行うのがポイントです。
開封時の正しい手順とおすすめの場所
圧縮ロールのまま、設置したいベッドフレームの上に運びます。後で動かす手間が省けます。
マットレス本体を傷つけないよう、ハサミなどで慎重に外側の梱包ビニールだけを切ります。
「プシュー」という音と共に一気に膨らみます。周りに人や物がないか確認しましょう。
マットレスを広げてシワを伸ばし、完全に復元するまで24〜72時間待ちます。
圧縮マットレスは、開封すると一気に膨らみ始め、元のサイズに戻るとかなりの大きさになります。そのため、開封する場所の確保がとても重要です。
後から重いマットレスを移動させる手間を考えると、最もおすすめなのは設置予定のベッドフレームの上で開封することです。
- まず、ロール状に梱包されたマットレスを、そのままベッドフレームの上に置きます。
- 次に、マットレス本体を傷つけないように注意しながら、ハサミや付属のカッターで外側のビニールを慎重に切ります。
- ビニールに切れ目を入れると、「プシュー」という音と共にマットレスが勢いよく膨らみ始めます。周りに物や人がいないか確認してから作業しましょう。
- 最後に、マットレスを完全に広げ、シワを伸ばしながら形を整え、あとは自然に復元するのを待ちます。
開封時に気になるウレタンの匂いと対策
圧縮されたマットレスを開封した際に、接着剤やウレタン素材特有の化学的な匂いがすることがあります。
これは「新品の匂い」とも言えるもので、製造過程で内部にこもった匂いが一気に放出されるために起こります。
この匂いは、人体に有害なものではなく、通常は時間経過とともに自然に消えていきますので過度な心配はいりません。
匂いが気になる場合の最も効果的な対策は、換気です。窓を開けて部屋の空気を入れ替え、風通しの良い状態を保ちましょう。
数時間から数日程度で、ほとんどの匂いは気にならないレベルまで薄れていきます。空気清浄機がある場合は、併用するのもおすすめです。
ニトリやIKEAなど主要ブランドの復元時間
人気の家具ブランドで購入した圧縮マットレスは、どのくらいの時間で復元するのでしょうか。公式サイトの情報や一般的な傾向を参考に、主要ブランドの目安時間をまとめました。
| ブランド | 復元時間の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| ニトリ | 約24〜48時間 | 人気のNスリープシリーズなど、多くの製品が圧縮梱包で提供されています。(参考: ニトリ公式サイト) |
| IKEA | 約72時間 | 公式サイトでは、開封後72時間(3日間)待ってからの使用を推奨している製品が多いです。(参考: IKEA公式サイト) |
| トゥルースリーパー | 数時間〜最大7日 | 主に低反発素材を使用しており、比較的早く復元する傾向にあります。(参考: ショップジャパン公式サイト) |
これらの時間はあくまで目安であり、製品のシリーズや購入時期、部屋の環境によって変わります。最も確実なのは、製品に付属している取扱説明書を確認することです。
万が一マットレスが膨らまない・復元しない時の対処法
取扱説明書に記載された推奨時間(例えば72時間)が経過しても、マットレスの隅が膨らまない、あるいは全体の厚みが明らかに足りないというケースも稀にあります。
まずは、室温が低すぎないか、マットレスを覆っているビニールが完全に取り除かれているかなど、基本的な点を確認してみてください。
それでも状況が改善しない場合は、製品の初期不良の可能性があります。無理に自分で直そうとせず、まずは購入した販売店のカスタマーサポートやコールセンターに連絡しましょう。
その際、注文番号や製品名、現在の状況(開封からの経過時間、どの部分が何cm足りないかなど)を具体的に伝えられるように準備しておくと、その後の手続きがスムーズに進みます。
マットレスが膨らむ前に寝る以外の注意点とよくある失敗

マットレスが膨らむ前に寝ること以外にも、圧縮マットレスを扱う上での注意点や、知っておきたいポイントがいくつかあります。
ここでは、開封時の失敗から保管方法、返品の条件まで、購入後に後悔しないための知識をまとめました。
圧縮マットレスの開封でやりがちな失敗例
圧縮マットレスの開封は、少しの油断が思わぬ失敗につながることがあります。まず最も多いのが、開封場所の選択ミスです。圧縮ロールはコンパクトですが、復元すると一気に大きくなります。
玄関や狭い廊下で開封してしまうと、寝室への搬入が困難になるため、必ずベッドフレームの上か、設置したい部屋の広いスペースで作業を始めましょう。
次に、カッターナイフでビニールを破る際のトラブルです。勢い余って中のマットレス本体を傷つけてしまうと、性能の低下や保証の対象外になる恐れがあります。
ハサミを使うか、カッターの刃を短く出して慎重に開封するのがコツです。
また、開封後のビニールをすぐに捨ててしまうのも避けたいところです。万が一の初期不良で返品や交換が必要になった際、梱包材が求められるケースがあるため、しばらくは保管しておくと安心です。
圧縮された状態で長期間保管しても大丈夫?
圧縮マットレスが届いても、すぐに開封できない事情があるかもしれません。しかし、圧縮された状態での長期間の保管は、製品の品質を損なう原因となるため注意が必要です。
多くのメーカーでは、圧縮状態での保管期間を約半年以内と推奨しています。
この期間を大幅に超えてしまうと、ウレタンフォームやコイルなどの素材が変形し、本来の厚みや弾力性まで復元しないリスクが高まるでしょう。
特に寒い季節は素材が硬化しやすく、復元にさらに時間がかかる傾向にあります。
マットレスが届いたら、できるだけ早く開封することが、快適な寝心地を確保するための重要なポイントです。
長期出張などでやむを得ず保管する場合は、購入店のコールセンターに問い合わせて、推奨される保管方法を確認しておくと良いでしょう。
一度開封したマットレスは圧縮し直せる?引っ越しの時は?
結論から言うと、一度開封した圧縮マットレスを家庭で元のロール状態に戻すことは、ほぼ不可能です。

えっ、そうなんですか!?引っ越しの時とか、どうすればいいんだろう…。

家庭用の圧縮袋では限界があります。特にコイル入りは破損の危険があるので、そのまま運ぶのが基本になります。
工場では専用の大型プレス機を使い、強力な力で空気を抜いて圧縮・梱包しています。
家庭用の布団圧縮袋と掃除機を使えば、ウレタンマットレスの場合は多少小さくできますが、工場出荷時のコンパクトさには到底及びません。
特に、内部にスプリングを持つコイルマットレスは、無理に圧縮しようとするとコイルが変形・破損し、二度と元に戻なくなる危険があります。
そのため、引っ越しの際は通常のマットレスと同様に、そのままのサイズで運搬する必要があります。再圧縮できない点は、購入前に理解しておくべきデメリットの一つです。
廃棄する際も粗大ごみとして手続きが必要になるため、計画的に準備を進めましょう。
開封後の返品・交換は可能?トライアル期間の注意点
オンラインで購入したマットレスの多くには、自宅で寝心地を試せる「トライアル期間」が設けられています。これは非常に便利な制度ですが、利用する際はいくつかの注意点があります。
まず「返品無料」と記載があっても、返送時の送料は自己負担となるケースが少なくありません。
大型家具の送料は高額になるため、事前に規約をしっかり確認することが大切です。
また、返品の条件として、マットレス本体に汚れや傷、匂いの付着がないことが前提となります。
ペットがいるご家庭や喫煙される方は特に注意が要ります。さらに、一部のメーカーでは「最低〇日間は使用すること」といった条件を設けている場合もあります。
これは、体が新しい寝具に慣れるまでの期間を考慮しているためです。購入前には必ず公式サイトの返品・交換ポリシーに目を通し、不明な点はサポートに問い合わせておきましょう。
ウレタンとコイル、圧縮マットレスの種類による違い
圧縮マットレスは、中材によって大きく「ウレタンタイプ」と「コイルタイプ」の2種類に分けられます。それぞれの特性を理解すると、自分に合った製品を選びやすくなります。
ウレタンマットレスは、低反発や高反発といった素材が主体で、軽量で扱いやすいのがメリットです。一方で、コイルタイプに比べると通気性が劣る製品もあります。
コイルマットレスは、内部にボンネルコイルやポケットコイルといった金属製のスプリングが入っており、通気性や耐久性に優れるのが特徴です。
ただし、金属を使用している分、重量があり、開封後に一人で移動させるのは大変な場合があります。
特に重量のあるコイルマットレスは、ベッドフレームの上で開封するなど、開封場所を慎重に選ぶ必要があります。寝心地だけでなく、搬入から設置までの手軽さも考慮して選ぶのがおすすめです。
復元率が悪い?品質が低い製品の見分け方
圧縮マットレスの中には、残念ながら品質が低く、表示通りの厚みに復元しなかったり、すぐにへたってしまったりする製品も存在します。
価格の安さだけで選んでしまうと、安物買いの銭失いになりかねません。
信頼できる製品を見分けるには、いくつかのポイントがあります。まず、商品説明に「復元率97%以上」のように、具体的な数値を公表しているかを確認しましょう。これは品質に対する自信の表れです。
次に、ウレタンマットレスの場合は、ウレタンの密度(D)をチェックします。一般的に密度が高いほど耐久性も高くなる傾向にあります。
また、「3年以上の長期保証」が付いているかも重要な判断基準です。長期間の品質保証を付けているメーカーは、それだけ製品の耐久性に自信があると考えられます。
これらの情報を参考に、価格と品質のバランスが取れたおすすめのマットレスを選びましょう。
マットレスが膨らむ前に寝る時などのよくある質問(Q&A)

- Qマットレスが膨らむまでどのくらい時間がかかりますか?
- A
製品や室温によって異なりますが、一般的には24時間から72時間ほどかかります。特に気温が低い冬場は、ウレタンが硬化して膨らみにくくなる傾向があります。完全に復元してから使用するのがおすすめです。
- Qニトリのコイルマットレスは開封後すぐに使えますか?
- A
開封直後に使用を開始すること自体は可能ですが、推奨はされていません。マットレス本来の寝心地や耐久性を得るためには、完全に膨らむまで待つのが理想的です。詳しくは製品に付属している説明書を確認しましょう。
- Qマットレスの圧縮を早く戻す方法はありますか?
- A
復元を早めるための特別な裏技はありません。しかし、部屋の温度を少し暖かく保ち、風通しを良くすると復元がスムーズに進むことがあります。無理に曲げたり、力を加えたりするのは製品を傷める原因になるため避けましょう。
- Qマットレスが体に馴染むまでどのくらいかかりますか?
- A
新しいマットレスに体が慣れるまでの期間は、一般的に2週間から1ヶ月ほど必要とされています。これはマットレスの素材が使用者の体に合わせて少しずつ馴染んでいく時間です。同時に、使用者自身も新しい寝心地に適応するための期間と言えます。
マットレスが膨らむ前に寝る際のポイント総まとめ

この記事では、圧縮マットレスが膨らむ前に寝ても良いのか、また開封後の正しい使い方や注意点について解説しました。最後に、重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。
新しい圧縮マットレスが届いた直後は、本当にこのまま使って良いのか、いつから快適に眠れるのか、戸惑うことも多いかもしれません。
ご安心ください。この記事でお伝えした手順と注意点を一つひとつ確認すれば、もう迷うことはありません。マットレスが本来の性能を発揮するまでには、少し時間が必要です。
しかし、その期間は新しい寝具への期待を膨らませる時間と捉えることもできます。開封から復元までのプロセスを正しく理解し、焦らず見守ることが、最高の寝心地への近道です。
今日のポイントを参考に、あなたのマットレスが持つポテンシャルを最大限に引き出してください。心地よい眠りが、すぐそこまで来ています。


